最高を求めて、終わりのない旅をするのはきっと僕らが生きている証拠だから…
今日は大阪でSJFの研修会がありました。明日と二日間の予定です。一日目が「SJF技術」、二日目が「動作促通法」というタイトルになっています。最近、よく行っている研修会です。治療技術についての研修会です。
自宅からですが、いったん学校に行ってから近鉄に乗っていきました。8時半には会場入りですから、家は7時過ぎに出ました。普段の仕事よりも早いです。7時50分頃の電車に乗って鶴橋に8時15分頃に到着です。そこから歩いて15分ほどです。
会場に着いてすぐに受付をしました。まだ会場には人はまばらです。スタッフの方はすでにスタンバイできていました。名前を名乗って資料と名札をもらいました。ベッドの番号は「1」です。どこかなと思って探していると、場所は講義を使われる黒板よりも後方にありました。そのままでは講義中に黒板を見ることができません。それで場所を移動して座りました。黒板の真正面で一番後方です。
参加者は見知った顔が多いです。奈良リハの卒業生も多くいます。それ以外にも知っている人はいます。以前によくあちこちの地方へ研修会に参加していましたので知り合いが多い方です。教員という仕事も知り合いが多くなる仕事です。奈良はもちろんのこと、大阪、兵庫、京都、和歌山などにも知っているPTが数多くいます。これも実習等でお世話になるからです。
同じベッドには卒業生が一人いました。この技術自体には同じくらいの経験なので差があるわけではありません。一緒に練習するというだけです。どうも研修会で卒業生と一緒になると相手が気を使ってしまいます。仕方がないとは思いますが、なんとかしたいところです。
研修会は最初、講義から始まりました。1時間半ほどでした。定義に基づいて話が進んでいきます。今日のメインはSJFというものが運動療法の中でどのような位置づけにあるのかということになると思います。
SJFは以前JFという名称でした。現在はSJFでSがついています。このSは何かというと「Synovial」のSです。Jは「Joint」、Fは「Facilitation」です。日本語でいう関節とは可動関節、つまりは関節腔を有する滑膜関節です。そして、SJFは関節に対してアプローチします。これは連結している部分全部についてではなく、可動性のある関節:滑膜関節についてのことです。それでSがついたというわけです。言葉を正確に使おうと思ったら、その原点に帰ることになります。正しい言葉の使い方は定義を理解することにつながります。自分が何をやっているかを理解した上で仕事をすることになります。「筋力」という言葉についてもよく話しに出てきます。「Muscle Strength」という言葉が筋力とされていますが、これは正確には筋張力の強さという意味になります。無意識に使っているので最初に聞いてもすぐには理解しにくい事柄です。しかし、何度も聞いていると少しずつ理解が深まります。
研修会の話にも随所にいろいろな話題が入ってきます。それは先生の体験からくるものが多いです。脳卒中回復段階を12段階であらわす方法がどのような経緯でできてきたのかという話もありました。実際にその場におられたからこそ知っている内容です。「へぇ~」と感心してしまいます。この先生は生き字引的な存在です。
運動療法という言葉は、「Therapeutic Exercise」という言葉からきています。本当は治療的運動という方が直訳に近いと思います。内科:薬物療法、外科:手術、物理医学:運動療法という関係になります。実際には運動療法だけというわけではなく、理学療法・作業療法とする方が適切だと思います。理学療法の中には物理療法・運動療法が含まれています。もともと物理医学には物理療法と運動療法が含まれていて、後に物理医学とリハビリテーションということになり、ADL訓練が組み込まれていきました。そして、現在では理学療法はこれらの三つで構成されています。治療医学の側面が前面にあったのがもともとです。日本では理学療法の定義に基本的動作能力の改善とあります。したがって、最初からこのことが大きな割合をしめていたことになります。世界的には少し違います。Impairmentsを治療するものとなっています。そして、&リハビリテーションの部分が加えられています。日本と世界とでは違った定義ということになります。
そして、日本ではリハビリテーションという言葉は本当にさまざまな意味で使われています。リハビリテーション=訓練がほとんどではないかと思います。だからどうしたと言われても何もならないのですけど…。
講義が終わって休憩となりました。そのあとはSJF技術になります。これはすべて実技です。何度か行った研修会でやったことのあるものもありますが、初めてのものもあります。デモで見たとおりにやろうと思いますが、その通りにはできません。手を添えてもらってる時は一瞬できますが、手が離れるととたんにできなくなります。でも、何度も繰り返してやることで動きがつかめてくるのはどの技術でも同じだと思います。あきらめずに頑張って練習するしかありません。
どのように動かすかは基本的な理論があります。関節内がどのように動くかということです。それから関節潤滑機構が基礎になっています。これがSJFの特徴だといます。
伸張運動については顕微鏡レベルでの研究で微細な損傷が重なり瘢痕化することで伸張できないということがわかってきたとの話がありました。したがって、SJFでは伸張ではなく延長ということになります。関節運動が止まるとcloseという技術を用い関節内が動きやすくなり、結果として可動域が大きくなります。これはもともと持っている組織の伸展性を引き出したということになるようです。引っ張って伸ばしたのではないということです。無理に伸張していないから組織に対する損傷も起こらない。だから、可動域が大きくなるという理論だと理解しています。
AKA-Hだとここでは関節神経学の理論が出てきます。静的な関節反射を起こさずに構成運動を利用して組織を伸張するという方法です。他動構成運動-伸張ありという技術になります。さらにANTにより関節軟部組織の緊張、痛みを減少させることで伸張運動を行います。それにより従来の伸張運動の治療効果をあげようとしています。
SJFでもAKA-Hでも共通していることは、関節面の運動:構成運動が起こらないことで痛みが生じるとあります。これは当たり前のことで関節運動学に基づく技術であれば容易に証明できます。特にどの技術であるということは関係ありません。関節可動域最終域で動かなくなった関節に対して関節面の滑りを誘導するような操作を加えると痛みを生じさせないで可動範囲が広がることからわかります。SJFはこれに「close」という技術を加えます。肩関節屈曲でこの「close」をデモで見ましたが、驚くほど可動域が大きくなります。すごいなぁ~と単純に感心してしまいます。今までも目の前でスゴイことはたくさん見てきましたが、これもそのうちの一つです。現象が起こっていることは事実ですから、それを認めて自分でできるように努力することだけを頑張りたいと思いました。
9時から16時半まで研修会でみっちり勉強しました。さすがに疲れました。でも、講師の先生はほぼ一人でやっておられたので、もっと疲れておられると思います。体調もお悪いようです。鼻声になっていました。風邪をひかれたと言っておられました。お大事にしていただきたいです。
研修会が終わったら、懇親会です。18時からですので、まだ早い感じです。でも、することがないのでとりあえず会場方向へ移動しました。トコトコ歩いていくと10分くらいで着きました。もらった地図通りで迷わずに行けました。時間が早いのでどうしようかと周辺をウロウロしていました。やはり何もすることがないので、上本町駅の方へ行って、カフェラテを飲んで時間をつぶしました。研修会の疲れからか眠たかったです。
始まる10分前になったら会場入りしました。入り口には運営スタッフの方々が待っていました。会釈して前を通り過ぎて2階へ上がりました。奥の方へ通されるとすでに何人かは集まっています。途中、卒業生のグループと一緒になりました。どこに座ろうかなと考えていると奥まったテーブルにみんなが行ったので一緒について行きました。テーブルの端っこの席に座って落ち着きました。あとは開始まで待っているだけです。まだ講師の先生方は来られていません。
少し待っているとみんな着座したようです。代表の方の挨拶があり、乾杯です。今日はあとで車の運転が必要なので形だけ乾杯しました。あとはずっとウーロン茶です。鍋のガスに火をつけて準備をしたのですが、火力が弱くボンベを交換してもらいました。ところが、しばらくすると火が消えていました。どうやら使い終わりかけていたボンベと交換したようです。すぐに新しいボンベにしてもらいました。ビックリするくらい火力が違いました。日頃の行いの悪さがいけなかったのかもしれません。
鍋ができたので、ドンドン食べていきました。周囲の人は知っている人ばかりです。いろいろな話をしながら鍋の中身は減っていきました。同じテーブルで話をしていたら、他のテーブルからやってきた人がいました。SJF研究会副会長です。なんだかんだとよく知っている人です。楽しいキャラで場が和みます。でも、非常にまじめにPTのこと、医療のこと、仕事のこと、将来のことを考えておられます。話をしているとよくわかります。広い視野を持った理学療法士なんだなぁとつくづく思います。経験も共通している部分が多いです。自分が言うのは失礼なことだと思いますが、同じ指向を持った人だと感じます。勉強してきたことで共通している事項が多いからだと思います。でも、理解度はダントツに相手側の方があります。私はちょこっとかじった程度で身についたものはありませんから。人柄がよくて実力がある。二物を持った数少ない人でしょう。
テーブルでの話が進んでいくと、自己紹介の時間になりました。一人ずつ話をしていきます。私は一番奥の席でした。それに間に大きな柱があります。それで話をしている人の姿が見えません。体を右左に揺らして見ようとするのですが、柱が大きすぎて、まるっきり隠れてしまいます。それに他のお客さんの声が大きくてさらに聞こえにくかったです。話す人との距離が近づくにしたがって聞こえるようになりました。
参加者はいろいろなところから来られています。さまざまな思いで研修会に参加されています。若い方が多いのはどこの研修会でも同じですが、一生懸命にやろうとしている人が多いのも同じです。私のような年寄りの人はいません。
だんだんと順番が近づいてきました。奥のテーブルなので最後の方になりました。人の話が聞こえにくかったので、私の話も聞こえにくいのかなぁと思いながらできるだけ大きなことで話しました。年を取っているとそれなりにネタはありますから、それを少しずつ話していきました。昨年9月からSJFに関わり始めたこと、もとはAKA-Hのインストラクターであったこと、どういう気持ちでSJFをやっているかということを中心に話しました。いつものことでどうしても前説のような感じになってしまいます。なんとなくみんなが聞いてくれていた感じがしたので嬉しかったです。ひとしきり話して終わりました。
同窓生がSJFの役員をされていて、自分のテーブルにきてくれました。昨年の奈良リハ主催の研修会に参加してもらいました。久しぶりです。仕事ぶりはブログ等で拝見していました。SJFという技術を駆使して、いろいろな方面に活躍されています。これまたすごいなぁ~と思っています。真剣に仕事をされている方に接するのは非常に楽しくなります。
自己紹介も順番が進んでいき、SJF役員の方々に回っていきました。役員の方々の番になると酔っぱらっているのか、しらふなのか副会長の先生の動きが活発になってきました。自分の順番を待ちきれずに一人終わるごとに立ち上がり、立ち上がっては柱に寄りかかりながらしゃがんでいくという動作をずっと続けています。もうすでにネタのようになっていて、立ち上がっては制止が周囲から入り、また立ち上がるというパターンです。上手だなぁとここでも感心しました。やっと順番になって話が始まりました。軽く会釈をすると、もたれかかっていた柱に頭をぶつけました。大爆笑です。本当に上手だなぁと思いました。ある意味、コミュニケーションスキルの高さを見せつけられた感じです。お話の中でもつかみを得るためには何でもするようにと教えられているとのことです。それをそのまま実行されているわけです。顔貌も人なつっこいです。ニコッと笑うと悪味を感じる人はいないと思います。その頭の中では、きっと超高速回転でいろいろなことが回っていると思います。それでなければ人を引きつけるような話はできません。勉強させていただきました。ありがとうございました。と素直に言えます。
副会長の話が終わったら、いよいよ真打ち登場です。まだ言っていなかったということで新年の挨拶から話は始まりました。いろいろな話が次から次へと出ましたが、印象に残ったのは「自分がやって治らない人にあいたい」という内容の言葉です。(あくまでも私が聞いて覚えていることを書いているだけですので。)SJFによりいろいろな患者さんに対応してこられたと思います。きっと想像もできなような研鑽を重ね、積み上げてこられた結果だと思います。しかし、これを人前で口にするとなると相当な覚悟が必要になります。少なくとも私は絶対に言えません。言ったら、勝ち続けなくてはならなくなります。常勝するということは並大抵なことではありません。「Perfect」な状態を客観的に見て続けることは常人ではできない所行です。言うだけだったら誰にでもできます。治療において実行が伴う人は他には一人しか知りません。私の知っている限りでは日本に二人です。その二人が生きている時代にPTであることは非常に幸せなことだと思います。
この言葉にしてももうこれで完成ということではなく、これからも出会うであろう人がどんな状態であって自分の最高をもって治せるものを治すという決意表明ではないかと思っています。
人によってはどのように解釈するかはいろいろですが、さっきのことを聞いた時に鳥肌が立ちました。目の前にその人自身がいます。無理なことだとわかっていても、少しでも近づきたいと思うのはおかしいでしょうか。おごった思いではなく、できないとわかっていても、できないこと自体に悔しさを感じます。それが努力し続ける元になっています。自分は努力しても到達できないレベルでしょう。でも、それであきらめることもありません。治せる最高の技術を持つこと。このことを一心にやっていけたら楽しさを感じることができそうです。もうあまり時間はありませんが…。何を求めるかはまだまだわかりません。決めることができません。でも、目の前で事実を起こせる技術については、それが何であっても素直に学びたいと思います。
懇親会は2時間半ほどで終わりました。SJF関西支部長をされている方にお茶でもと誘われたのですが、家に帰る時間を考えてお断りしました。家のことをおろそかにすると、老後を一人で過ごすことになりかねません。その勇気は持っていません。でも、いつかはご一緒させていただけたらと思います。この方も同窓生です。
ちょっと焦りながら電車に乗ったのですが、あんがいと早く学校まで戻れました。思ったよりも早く家に着いたので気分的に楽でした。そ~っと家に入らずに済みました。明日もまた研修会です。頑張ろうと心に決めて眠りにつきました。
最高を求めて 終わりのない旅をするのは
きっと 僕らが 生きている証拠だから
oh! YEH! 現実に打ちのめされ倒れそうになっても
きっと 前を見て歩くDream Fighter
by Perfume :「Dream Fighter」
